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Dandelion.
凌Ⅳ中心にⅣ受けであれこれと。
2024.05.04 Sat
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2021.01.04 Mon
無人島でキャッキャする二人、という夏真っ盛り(…)な小ネタだったみたいです。

合間がなくって+思い出せないので継ぎ接ぎのまま載せました。
隙間部分はお好きに妄想して補完してくださいませ。




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色とりどりの魚が優雅に泳ぐ。

惚けたように目の前に広がる蒼い世界に見入っていた凌牙は、堪えきれずにくすくすと笑うⅣの声ではっと我に返った。
ばつが悪そうにⅣのほうを向く。

「どうやらお気に召していただけたようだな。凌牙?」
「…まぁな」
今更違うと反論するのも情けなく思えて、凌牙はわざとらしい咳払いをして頷いた。

Ⅳが小馬鹿にした顔をしていたのなら小突いてやるつもりでいたが、凌牙と同様に楽しそうにそしてどこかほっとしたように笑っていたから、結局何も言えなくなる。

「にしてもすげぇな」
「あぁ。この辺りは水も澄んでて…」
「違ぇよ。それもだけど、この潜水艦が、だ」
凌牙の言葉にⅣはキョトンと首を傾げる。
「一般的だろ?」 
「ばぁか。一般人は自家用潜水艦なんて持ってねぇよ」
仮に持っていたとしてもここまで豪華ではないだろうと、凌牙は潜水艦の中だと忘れるほど優雅な個室の様子を思い出す。

眉を顰めたその表情に機嫌を損ねたと捉えたのか、Ⅳがやや声のトーンを落としてぼそぼそと呟く。
「お前が喜ぶかと思って父さんから借りたんだが…」
嫌だったなら悪かった、と徐々に小さくなるⅣの声音に、凌牙は舌打ちしたくなるのを堪えて「嫌じゃねぇよ」と告げる。と同時にやはり腹立たしくてⅣの頬をむにっとつまんでやった。

「!!?」

突然のことに固まるⅣを見遣り、凌牙がふっと唇を吊り上げる。
「ぶさいく」
「なっなんだと?!」
気色ばむⅣが愉快で思わず声を出して笑う凌牙につられてⅣもけらけらと笑い出した。

「で?どこに向かってるんだ?」
何度目かになる凌牙の問いに、Ⅳは唇に指を押し当てて「秘密だ」と悪戯ぽく答えた。



(この間がなくて次いきなりじゃれ合ってますw)



「ひゃっ?!」
あたたかく湿った感触が掌をぬるり、と這いⅣは反射的に手を凌牙の口から離した。
「急に舐めてんじゃねー!!」
手首を掴まれそのままベッドに押し倒される。
二人分の体重を受けてスプリングがギシ、と軋んだ。
凌牙がⅣの首筋に顔を埋める。
違う。
与えられるもどかしさにⅣは緩く身を捩った。
潤んで色が濃くなった赤紫の瞳が凌牙を見つめる。

「はっ…そーゆー顔して煽るくせに…」
素直じゃねぇの。
そう囁く声とともに口づけられて、Ⅳは悔しげに目を閉じる。
うるせぇ…こっちの身にもなりやがれ…!
毒づく言葉は凌牙の舌に舐られて口の中で溶けた。


(この間もない。たぶんⅣが船酔いしたとかそんなネタだったはず)



「おい、起きろ!着いたぞ!」
やや乱暴に揺さぶられて凌牙は目を覚ます。
結局あの後、顔色の悪いⅣを放っておけずに抱きしめて一緒に寝た。
Ⅳは最初嫌そうに唸っていたが諦めたのか凌牙に頭を預けてやがて眠ってしまった。
Ⅳの穏やかな寝息に安堵して凌牙も目を閉じたのだったが。

Ⅳはもうすっかり元気なようで目的地に無事着いたこともあってか声が嬉しそうに跳ねている。
閉鎖された空間からハッチを開けて外に出た凌牙は、やれやれと深呼吸をしながら周囲を眺めて状況を確認した。

「無人島か?」
「父さんが研究用に買った島だ。反対側には泳げるビーチもあるぜ」
得意げに胸を張る姿が子供っぽくて、凌牙は小さく笑う。

「…暑ぃ」
「湿気がないだけマシだろ」
文句言うなとⅣは凌牙の頭を軽く叩く。
「ホント金遣い荒いなお前の家」
「ぁあ?必要なのばっかだっつってんだろうが」それにー。

「おかげで二人っきりでゆっくり過ごせるぜ?」

思わず見返した凌牙に、Ⅳは目を細めて笑った。



荷物の移動を終えると掃除をオボットに任せて、Ⅳは凌牙を引っ張り裏手にあるビーチへとやって来た。
着替えていつもよりこざっぱりとした格好のⅣは終始テンションが高く、凌牙ははしゃぎすぎだろと呆れるものの悪くないとも感じていた。
機嫌が悪かったり疲れている姿を見るよりずっといい。
こんな風に無邪気に笑うⅣと2人きりでバカンスだなどと甘ったるいことをするような関係になるなんて、つい一年程前の凌牙には想像もできなかった。

もう日も暮れるし泳ぐのは明日だなと呟いたⅣだったが、いきなり靴と靴下を脱ぎ捨てて裸足になると、ズボンの裾を濡れないように丁寧に捲り上げて波打ち際に歩を進めた。

「おい」
「ちょっとだけ。凌牙も来いよ。冷たくて気持ちいいぞ」
そぞろ歩くⅣがけらけらと笑って手招きする。
凌牙は肩を竦めるとⅣを倣って裸足になり海に足を踏み入れた。
寄せては返す波に擽られる素足の感触がなんとも心地良い。

「?!」

一瞬、凌牙は何が起こったのかわからなかった。Ⅳのほうを振り向けば楽しそうに両手で水を掬い容赦なく再び掛けてくる。
「てめっ!」
カチンときて凌牙も掛け返した。
楽しそうなⅣの悲鳴が弾ける。

躍起になって息が上がる頃にはお互いびしょ濡れになっていた。
疲れたと座り込むⅣを眺めて凌牙が思わず呟く。
「エロい」
「…はぁッ!?」
濃紺のTシャツを着た凌牙はまだいいが、薄く白いシャツを着たⅣは肌が透けて見える。
曝される華奢な身体の線や乳首に視線を向けられて、この変態!と罵倒とともにⅣは凌牙を突き飛ばした。

バシャン、と一際大きく波が跳ね、凌牙の身体が海に沈んだ。


「ー…りょう、が?」




(まさか頭突きされるとは思わなかった)

ベッドにごろりと寝転がり、凌牙はまだ痛む額に手を当てた。
海水と砂でベトベトになった身体は風呂に入ってさっぱりしたが心はちっとも晴れない。

日常を離れてⅣと二人きりだということに思っていた以上に気分が高揚していたのだろう。
我ながら随分と稚拙な悪戯をしたものだと凌牙は自嘲した。

このまま浮かんでこなかったらⅣは驚くだろうか?
突き飛ばされたのを利用してわざと沈んでみせた。

Ⅳがどう反応するか興味があった。
軽い冗談で済ませて笑い合うつもりだった。
あんな風に泣かせるつもりなどなかったのに。

「…最低だな」
凌牙はくっと唇を噛む。
Ⅳはボロボロと涙を零しながら無言で凌牙を睨みつけて走り去っていった。

それっきりⅣは部屋に閉じこもったまま出て来ない。
凌牙は何度も扉越しに声を掛け言葉足らずながら謝ってみたがⅣからの返事はなく、部屋の扉は堅く閉ざされたままだ。
Ⅳを傷つけたことは理解しているがどうすればいいかわからない。

「Ⅳ」
名前を呼ぶが返事はない。
凌牙は扉にコツンと額を押し当てた。
「…ホント悪かった。うかれてたんだ」
Ⅳが出てきたら食べられるようにオボットに夜食の用意を頼んで凌牙は部屋に戻った。
眠ることなど到底できなかったが、自分がいればⅣが出て来にくいだろうと思ったのだ。



翌朝。
凌牙が目を覚ますと相変わらずⅣの姿はないものの、オボットに訊けば深夜にようやく出てきて夜食をほんの少しだけ口にしたらしい。
凌牙はほっと安堵した。

「餌で釣りやがって!」とⅣは怒るかもしれない。だが怒鳴り声でもいいからⅣの声を聞きたいし姿を見たい。

凌牙は冷蔵庫から卵を取り出すと、キッチンで朝食の準備を始めた。




(次はお約束な仲直りセッ○スだよ)




「な、んだよ…それ…」
「お前が好きだってことだよ」
珍しくストレートな物言いとともに落とされる口づけに、Ⅳはゆるゆると柔く身を捩る。

以前なら、嘘だと一笑に付していた。
だが今は凌牙の言葉は嘘ではないとわかる。
わかるからこそどう返したらいいのかわからない。

Ⅳが悩んでる間も凌牙の愛撫は続いていてⅣの身体を甘く優しく解していく。

「りょう、っが…」
心に浮かぶその想いをたまには口にしていいのかもしれない。
おそらく凌牙もそう思ったのだろう。
他に誰もいない二人っきりのこの場所でならば。

Ⅳの唇が躊躇いがちに薄く開いては閉じるを繰り返す。

「…だから」
「ぁ?」
よく聞こえないと耳を近づけようとする凌牙にⅣがぎゅっと抱きついた。
「おい?」
「…俺だってお前のこと、す、…す、好きだし…っ」

可聴域ぎりぎりのⅣの声音だったが凌牙にも今度ははっきりと聞こえた。
Ⅳは羞恥から目を閉じていたけれど、もしも開けていれば珍しくぽかんと間抜けな凌牙の表情が拝めたはずだ。

「そうか」
ははっと思わず気の抜けた笑い声が凌牙の口から零れ落ちる。
「…そうか」
「わ、悪いか?!笑うな!ちくしょう!」

安堵した凌牙だったが、Ⅳは別の意味と捉えたようで背後の枕を掴むとポカポカと凌牙を叩く。
「痛ッ!…嬉しいんだって。わかれよ、馬鹿!」ひょいと凶器を取り上げると、凌牙はそれをⅣの腰の下に押し込む。

「ぁ?!」
自然と腰から下が浮き凌牙の眼前にあられもない部分を曝すことに、Ⅳは耐え切れずにきつく目を閉じた。

指による愛撫ですっかり蕩けたそこに宛がわれる凌牙の欲望を待ち望んでいる自分がいることを悔しく思う反面、穿たれる欲望に苦痛と羞恥とそれ以上の充足感を憶えてⅣは泣きそうになる。

「っが…りょう、が…ぁあ!」

律動を刻まれる度に甲高く甘い悲鳴が口を突く。それを嬉しそうに見つめている凌牙にⅣは気付かないまま乱されて果てた。

「…早いな」
凌牙の呟きにⅣが食って掛かる。
「し、仕方ねぇだろ!久しぶりだし、嬉しかったし…き、期待もしてた、っし…」

羞恥に耳まで赤くなったⅣがもう抜け!と凌牙の体を蹴ろうとしたが、凌牙はそれをあっさりと受け止めてⅣの脚を曲げさせるとさらに奥を突くように腰を打ちつけた。

「ッひ?!」
「駄目だ。やっぱ寝かせられそうにねぇ」

「…てめっ明日のデュエル…!」
「まぁ最悪ベッドで寝てしようぜ」
ふざけるなと怒鳴ろうとしたⅣだったが再び刻まれる律動にもまれて、罵倒すら甘く蕩ける嬌声に変わる。
「…ひ、ひぁあ!ば、か!!」
せめてもの抗議と凌牙の背に深く爪を立てるのだった。




End.
継ぎ接ぎでお見苦しいですが、少しでも楽しんでいただければ幸いです(*^^*)



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